第1回JEES教育シンポジウム

 JEESとは、特定非営利活動法人全国初等教育研究会(Japan Elementary Education Studygroup)のことです。

今日は、東京のホテル椿山荘にて開かれた「第1回教育シンポジウム」に出席してきました。

テーマは「授業力をつけよう、若手教師たち!〜若手教師を育てるしくみづくり〜」です。

JEES1

私はすでに若手ではありません。若手を育てる立場です。

今回「若手を育てるヒントをつかめたら」そんな気持ちで参加しました。

参加レポートを書きます。


第1部:基調講演「授業力」をつけよう  柳瀬 修 理事長

同じように使ってしまいがちな「指導力」と「授業力」。
それぞれを定義した上で、学校生活のほとんどの時間、教師は授業をしているし子どもは授業を受けている(学習している)ことを踏まえ、確かな学力をつけるために、教師はまず授業力を向上させることが大事であると。

JEES2

指導力は、授業力を包括しているように聞こえますし、そうでしょうが、
やはり授業力が要であることは間違いないと私も考えます。

よく「休み時間に子どもと一緒に遊んで信頼関係をつくる」ということを口にする教師がいますが、これは間違いとまで言わなくとも、限りなく間違いだと思います。
なぜならばここで築かれるのは、教育的な信頼関係ではないからです。
(本当は、ここできちんと「信頼関係」について定義しなくてはなりませんね)

遊びを通して子どもと友好的な人間関係ができ、それで授業はしやすくなるかもしれません。
でも、それを“子どもが学習しやすくなる”ことと同じと早合点してはいけません。


さて、
今の若い教師は、先輩教員に指導を仰ごうとする姿勢が希薄という指摘があるとした上で、
それでも若い教員も「授業力を高めたい」という願いはもっているという話がありました。

この言葉は、若手を育てる側として、しっかり受け止めたいと思いました。

どんな授業力をつけたいか(授業でどんなことをおこしたいか)について、言語表現できる機会を設けることが第1歩ですかね。
授業研の指導案はもちろんですが、そんなにかたくるしくなく、ラフに話すところからできるのが一番よいですね。

授業力のある教師とはどんな教師かが具体的かつとても分かりやすくお話されました。
一つひとつに納得しました。
今回は全てに言及はしませんが、私がずっと言い続けている“人権感覚”と同じだと思うことが一番目の項目の中に示されていました。

高い倫理観と社会的常識 ー 許すこと、認めること、しかること、褒めることなどは現象、事実を基にすること。

「だからお前は」みたいなこと言わないのももちろんそうだし、
意味なく「すごい」とか言うのもそうです。


その後の、理事長の算数教師としての経験談がとてもおもしろかったです。

その話の中で私が感じたことの一つは、
子どもの学習意欲を高めたり、思考を深めたりするのは、理論立てられたきれいな言葉とは限らないのだなあということ^^
「先生、どうして補助線を引く場所が分かるのですか?」
「勘だ」
のくだりに笑ってしまったと同時に、確かにそう言われたら、自分の勘を研ぎすませようと必死にたくさんの問題にあたるなあと思いました。

最後に、
国際数学・理科教育動向調査2011年調査からの、
他国と比較した日本の小学生の算数に対する「楽しい」「自信」「授業の分かりやすさ」の回答が圧倒的に低いことについて話されました。

指導体系の問題なのか、教科書の問題なのか、指導形態の問題なのか、私には分かりません。
でも、この問題に真摯に向き合わなければならない数値であることははっきり分かりました。



第2部:理事対談
若手教師を育てる私たちの取り組み 「堀田龍也理事 × 藤川大祐理事」

JEES3

堀田先生がまさかアナログな話。
まさかのって言っちゃって申し訳ありませんが、多分、私もまわりからそんなふうに見られているのだろうとなんだか親近感がわきました。
大事にしたいのは授業。そして話題はベーシックなところに。
道具は所詮道具で、使い手次第ですから、魔法はありません。


藤川先生のお話。
「自分だけのために」から「誰かのために」(利他的な夢を描く)
勉強を、自分の将来の幸せのためにと言って聞かせるよりも、誰かのためになる人間になれるようにと言う方が、子どもにも分かりやすいのではないかということ。

最大多数の最大幸福ではないけれど、幸福追求と公共の利益については学級経営上、私が何か話すときの軸になっています。語る言葉をまた少し選んでみようと思います。


これからの教師について
(子どもに)教える人より(子どもを)探る人、かつて学んだ人でなく今、学んでいる人
が大事であるというお話。

横浜では、「しっかり教え」「しっかり引き出す」などと言いますが、探るというのは、私たちのいう「みとり」ですね。子ども一人ひとりのレディネスをしっかり把握し、一人ひとりを認め、支援していくことが本当に大事です。


この他にも、勉強になることがたくさんあったのですが、全部を書き連ねるよりも、町田智雄のものの見方や考え方がはっきりするには、日頃自分が考えているところにヒットしたところについて言及しておいた方がむしろよろしいのかと思います。


シンポジウムの後、今回参加した大きな目的の一つであった、2年越しでの藤川先生への挨拶がかないました。

また、この会を開いてくださり、facebookで招待メッセージを送ってくださった森副理事長に感謝です。
第2回の開催が楽しみです。
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    コメント
    本日はご参加ありがとうございました。
    たくさんのみなさまに集まりいただき、正直ほっとしているところです。
    これからもご期待に添えるようがんばります。
    • もり
    • 2013/06/02 11:44 PM
    こちらこそ、ありがとうございました。
    若手を育てたいという思いはあっても、やはり大事なのは手立てだなと感じました。
    若手教師の願いを受け止め、育てていきます。
    • とも
    • 2013/06/03 10:58 PM
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