取り組みだけでは継承されない

教育活動はどこの学校でも同じ。
・・・ではないです。

義務教育は、子どもの教育を受ける権利を保障するもの。
もちろん、国として識字率を高めることも一つです。
義務教育における小・中学校は、全国の教育水準を保つことが基本的な使命です。

でも、教育は人が社会を形成し、持続させていく上で最重要な未来投資なわけです。
ですから、教育を受ける権利という、人権的な見地からだけでなく、いわば「理想の社会創造」という人類そのものの追究がなされているとも言えるのではないでしょうか。

教師は不易と流行のどちらも教育する力が求められます。

私は、まず一人ひとりが生涯にわたり幸福追求していく力をつけることを、教師の仕事として使命感をもって臨んでいます。

大義においては不易の部分とも言えますが、社会そのものは常に変動していきます。そしてその変動はまさに人の営みによるものです。ですから、不易を大切としておきながらも、常にその変動の中で生きていく力(社会的要請)を捉え、教育していくこともやはり一人ひとりの幸福追求に関わってくるわけです。



さて、話を最初に戻します。

学習指導要領があり、「どこの学校でも必ずおさえる」ことは決まっていますが、その方法や、それ以上のことについては、学校長による経営に任されているのですね。ですから各学校で特色ある教育活動がすすめられています。

教員は、その経営方針に則り、学校運営をしていきます。
職員会議は経営の諮問機関ですよね。

そのため、学校の子どもたちの実態をとらえつつ、学校教育目標をよりよく実現していけるように
学校として、独自の取り組みを企てていくことがよくあります。
その一方で、経営反省会議でその取り組みが消えていくこともあります。
当たり前のように聞こえますが、これは取り組みが起きる経緯や、その取り組みの趣旨および設計、そして取り組みにかかるコストといった視点から反省が寄せられることを(当たり前なら)想定しているからです。

教員には、趣旨の共通理解だとか効果分析の力が足りないと感じることがよくあります。
その要因は様々でしょうが、多くの教員が担任をもち、主たる職分を担任としての学級経営としているために、1年単位での見通しに傾注してしまうというのもあるのであろうと私は考えています。

PDCAという言葉が未だにしっくりこない教育現場ですが、PDCAを順番にやるということではないのです。
それを予め設計しておくことが前提なのです。Cで何をチェックするかは決まっていてしかるべきですよね。

取り組みが消えるということは、趣旨 がそもそも間違っていた場合、それと、趣旨の共通理解がなされておらず取り組みだけで運営されていた場合による、Pに対する反省ではない「意味ない」「コストがかかる」というCが行われた結果と言えるかもしれません。(もちろん、校長がかわり、経営方針がかわったなどもあるでしょうけれど)

「なくせばいい」のような暴力的な意見が出されたとき、担当者はとても胸をいためます。
でも、趣旨の共通理解が足りなかったことや、PDCAの設計ができていなかったことを反省し、再提案することでしょう。
ただ、学校は職員の異動も足りますし、年度ごとに担当もかわったりします。
ですから、自分が興した取り組みではなく、前の担当から引き継いだものというのも結構あるのですね。

引き継ぎも大事な仕事。本当にそう思います。
若い先生に教えていく時、滞りなく運営していけるように、その運営の仕方を伝えていくことをよくします。
でも、それ以上にその取り組みの趣旨を心から納得できるまで伝えていくことがやはり大事なのだと感じます。
仕事ですからね。昨日のブログ記事と同様、愛情にもいろいろとあるわけです。
若い先生の3年後を見据えて愛情を注いでいれば、学校運営の意義も語っていくことが絶対なのです。


学校ホームページなんか、まさに当てはまる例ですね。
担当者が異動になった途端に、更新がストップする。
よく見られる光景です。
学校としてそれが信用失墜というところまで考えが及んで欲しいですね。

他の取り組みでも同様です。
学校として、すなわち学校の子どもにとってよいことを起こしていっていた取り組みが消えていくということは、子ども達の中に息づいた何かを殺すということにつながりかねない。
そういうところまで考えを及ばせて学校運営していきたいと思います。


 
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